木材生産や水源確保のために、今ここにある豊かな森を維持管理することも重要ですが、木材として価値の低い樹木で構成されていたとしても森は森、自然を育み豊かにしていきます。人間が荒廃地につくり出した森、それを「環境林」と呼んでいきたい。
春木雅寛先生(北海道大学総合博物館)と故・東 三郎北大名誉教授(砂防工学研究者。バイオブロック工法「カミネッコン」を発明。春木氏との研究会を2018年春まで毎週行う。2019年12月13日永眠、享年93歳)が、それぞれの実践と考察を突き合わせて導き出した森林の誕生に関する仮説「テフラリン説(暫定仮称)」をご紹介します。
数百万年前の海底火山噴出物が切り立った崖となった礼文華海岸(豊浦町)。小幌海岸にかけてこの奇観が続く。
「テフラリン説」は礼文華〜小幌海岸の断崖の上になぜトドマツ林があるのかを説明する。